インキン

【Yinkin】

黄色い目をしたアリンクス、狩人なるインキンは、

オーランスの兄弟で、幾多の情人持ち給い、

霊蛇の敵にて、雲の父となり給う、

静かでしなやか付け狙う者愛しき者。

説明

　アリンクスの祖神。狩猟と快楽主義の神。

　“山の母”ケロ・フィンと“偉大な獣の精霊”フララーの間に生まれたアリンクス（かすみ猫）の神。オーランスの忠実な兄弟であり、野生の優れた狩人であり、美しい快楽主義者でもある。

　父フララーの要求を拒んでオーランスについたため、彼は精霊ではなく神となった。美しい彼は様々な女神たちに愛され、彼女らとの間に多くの子をもうけている。彼が自分の子供たちに人間を助けるように命じたため、現在でもアリンクスはオーランス人の良き友である。

　ヒョルト人の間ではその姿は様々な手法で描かれ、ある氏族は氏族が信仰しているアリンクスの種で描き、またあるものはアリンクスの特徴を浮かべた容貌の人間として描く。アリンクスの頭をした人間と描かれるのは稀である。そのいずれにせよ、アリンクスの長い尻尾を持っている。

犬薄荷の日（海の季、安定の週、荒の日）: インキンがユールマルによって高温の体熱を奪われたことを祝福する日。信者はトリックスターに一服盛られて眠らされた後、氏族の皆に水をぶっかけられる。犬薄荷（イヌハッカ）は西洋マタタビとも言う。

仔猫の日（闇の季、混乱の週、凍の日）: 闇の季の最初の日。インキンが人間のもとにやって来たことを再現する日。信者は求愛の日につがった異性に一腹の子猫を贈る。

猫灯りの日（聖祝季、運命の週、水の日）: インキンが光持ち帰りし者たちの探索を行っていたオーランスを助けたことを祝福する日。信者は数日前から断食してインキンの飢えを体験する。

インキンの日（恋人の日）（聖祝期、運命の週、水の日）: 世界の恋人インキンの誕生を祝う日。氏族はアリンクスにインキンへの供犠を捧げ、信者は狩猟の獲物で占いをする。

　マホーメイとの間に“追い駆け屋”ヘヴレンをなす。

　ターヘレラとの間に猫雲をなす。